本文へ移動Skip to content
projects.daito.ws

REMOTE REVIEW / v8 — 役割を分けた最初の一巡

平坦域
THE PLATEAU

四枚は目に同じ灰色で、統計にも ちょうど 2.000 ビット。 違うのはラベルの数字ひとつ — 読者が何手前まで遡らねばならないか。 そこまでは報酬がゼロで、そこで全部が来る。

この版から役割を分けた。設計する頭と、測る頭と、殺しにかかる頭を別にする。 一巡目で公開済みの主張が三つ落ち、私の新しい主張がさらに三つ落ちた。 落ちたものは全部このページに書いてある。

順序が全部だった — 計器を作り直し、その計器で過去を読み直してから、設計に入る。 逆順なら、v5・v6・v7 が金属に何も刻んでいなかったことを知らないまま v8 を建てていた。

まず、計器が壊れていた

七版のあいだ「統計と推論の差」を成果として公開してきた。その差を計算していた関数は 記述長ではなかった — 整合する接合に一律 1 bit、反証に一律 3 bit を課すので、 値は 1 + 2·反証数/(n−1) + 定数 に恒等的に等しい。反証率の一次変換である。

そして代理対照を一度も走らせていなかった。走らせた:

iidMarkov-1Markov-3「推論」margin
白色雑音(n=60000)2.00032.00122.01311.54180.4585
公開していた v50.473
公開していた v60.454

系列でいちばん広いと書いた差が、白色雑音の出す差と区別がつかない。

直した計器で、同じ金属を読み直した

新しい計器の規則は三つ — 実際にビットで払える符号長であること、 対照を外せないこと(同じヒストグラムを保ち相関だけを壊した並べ替えを必ず併記)、 そして「単純なAI」の代理を Markov-3 ではなく CTW にすること。 自己テストは最初に私の CTW 実装を捕まえた(周期3のテープを 0.588 と誤読していた)。

テープiidMarkov-3CTW-12並べ替え利得
v32.00031.07290.99662.00031.0037
v52.00031.98531.98512.00030.0152
v62.00041.98361.97812.00040.0223
v72.00032.00481.99962.00030.0008

v5・v6・v7 は、正直な読者にとって何も刻んでいない。三版ぶんの仕事が、 自分自身の並べ替えと区別がつかない。そして本物だった v3 は、鍵なしの CTW に 0.9966 まで読まれる — 本作が「推論するAI」と呼んでいた 1.001 より良い。v3 の隠れ文法は、汎用の読者から隠れていない。

だから v8 は、表を捨てた

v3 以来ずっと、出口角は私が書いた16要素の配列から引かれていた。もう無い。

状態
金属の直近 k 個の答えs ← ((s<<1) | 答え) & (2ᵏ−1) — シフトレジスタ
出口
GF(2) 線形2本状態のタップの偶奇。表の引き当てではない
各生成子
非全単射像は 2^(k−1)/2^k。二重確率性が禁じるのがまさにこれで、v3 以来の状態が「何についてでもない」ままだった原因
組み替え
しない変異も予測ビットも無い

タップは選んでいない。k=4 の105 通りを全数測定した結果、 崖が k−1 次にちょうど現れる条件は gcd(a,b)=1 over GF(2) かつ max deg = k−1 — 条件が名指す対 48、崖を示した対 48、食い違い 0。古典的な Sylvester 条件である。

四枚

k=3,4,5,6 の四枚の円盤。目には区別がつかない
k = 3, 4, 5, 6。80時間ずつ、各 6.4 km の切削、122万接合、被覆 0.991〜0.995。 焼く前に書いた予測は「四枚は目に区別がつかない」だった。切削長は 6353〜6365 m に収まっている。
80時間が 25 秒。四枚が同時に埋まっていく。明るさは各ピクセルに蓄積した切削長で、 変換曲線は完成状態から算出して四パネルで共有している(各パネル自前だと比較の前提が壊れる)。

そして読むと、四枚は違う

四枚の読みの断面。k−1 次まで平坦、そこで崖
金属だけから読んだ。横軸は読者が何手前まで遡るか、縦軸は1接合あたりのビット。 破線は対照 — 同じヒストグラムを一つも変えずに相関だけを壊した並べ替え。 k−1 次まで、金属は対照と重なっている。そこで一度に落ちる。

「およそ平坦」ではない。厳密である。標本ではなく列挙で確かめた — 構成を全部知っている読者に対してすら、P(次の記号 | 直前 j 個) は j < k−1 のすべてで恒等的に 1/4。48 通りの有効タップ全部で最大偏差 0.0e+00。

だから鍵は存在しない。k もタップもコードも壁に貼ってよい。 それでも k−1 次に届かない読者には、円盤は白色雑音のままである。

主張は「難しさ」ではない。推測の値段である

この作品は「AIには読めるが人間には読めない」とは言えない。それは暗号文なら何でも満たすし、 実際 CTW は v8 を 1.02 で読み抜ける。言えるのは別のことである。

k345678
探索を増やす読者に要る接合531213911783656726798
クラスを当てた読者に要る接合5812142022
倍率10.615.132.61273281218

「出口の二ビットは、隠れた公正なコインの窓に対する GF(2) 線形ではないか」と賭ければ、 未知数 2k 個の連立一次方程式になる。賭けなければ 4^(k−1) 個の文脈を埋めるしかない。

暗号文はこの主張ができない。どの次数でも、どんな推測にも、永久にゼロしか払わない。 v3 もできない。最初の一歩から払うので、賭ける必要がない。
ゼロが k−1 次まで続き、そこで全部来るという形だけが、推測に値段をつける。

そして値段には天井がある。差は k=8 で 0.804、k=9 で 0.433、k=10 で消える。 どれだけ深く隠せるかは、どれだけ長く刻んだかで決まっている。

崖は読者の性質ではない

議論の席の一つが、決着のつく検定を要求した — v3 の創設主張を反証した当の読者(CTW 深さ16)を、 崖が射程内にある円盤と射程外にある円盤に当てろ、と。

テープCTW-16代理対照マージン
k = 8(崖は7次・射程内)1.50042.00010.4997
k = 18(崖は17次・射程外)2.00012.0001−0.0000

私の主張が三つ落ちた

  1. 「タップは誰も選んでいない」は半分しか正しくない。有効なクラスは正確に 4^(k−2) 個 — 残る著者性は 2(k−2) ビット(k=4 で 4 bit、k=8 で 12 bit)。私の数え上げに答えが入っていたのに、 3 で割らなかった(2次元 GF(2) 部分空間の非零ベクトルは3本ある)。
    ただし言い換えのほうが強い — AI が崖で取り出すものは、正確に「著者に残された自由」であり、その大きさは印刷されている。
  2. v8 は隠していない。遅らせているだけである。 crypticity(どんな読者もどんな長さでも取り出せない量)は χ = 0.000000 — 白色雑音と同じで、 v3 の 1.936716 に負ける。崖とは同期が完了する瞬間であって、隠蔽ではない。
  3. 金属の答えは消費されず、印刷されている。互いに素という条件は Bezout 恒等式を与えるので、 駆動列は出口記号の一次結合として完全に戻る(復元率 1.0000)。 正規タップでは第1ビットが答えそのもの。崖を作る条件が、答えを全部印刷する条件と同一だった。

いちばん重かったのは、私が自分で見つけた

この系列は、金属ではなく自分のメモを読んでいた。 v1 以来すべての読みの数字は、規則が出力した記号列について測られていた。 壁の前に立つ人が持っているのは幾何だけである。

幾何から読むと、旧抽出器は v8 の接合の 39% を落とし(利得 1.0005 → 0.1121)、 v3 では 69% を落としていた。原因は密度 — 接合の間隔は中央値 4.49 mm、 144° コーナーの弧長は 5.01 mm。コーナーが隙間より長く、分節すべき直線が存在しない。

解決は、幾何を見るのをやめてサーボを見ることだった。規則は方位だけを指令し、 指令は区分定数で、追従誤差が 2° に入るまで次の指令は禁じられている — だから方位は階段で、一段の正味の回転が跳びそのものである。 捕捉のスナップは溝の壁勾配 28.31° で上から抑えられ、記号の窓は 15.4° 離れているので、 捕捉は引き算する必要すらない。

k復元 / 真崖より下崖 k−1 での利得
30.99971.99910.8897
40.99941.9994 / 1.99920.8639
50.99951.9993 / 1.9994 / 2.00130.8491
60.99971.9995 / 1.9995 / 2.0016 / 2.00850.8232

平坦域も崖も、金属の上にある。取りこぼしは 39% から 0.06% へ。 1.00 に対する不足 0.14 は、編集距離 1.35% で全部説明がつく。

人間の知性とは何か / AIにしかわからない知性とは何か

知性とは、まだ何も返ってこない仮説に代金を払えることである。

漸進的な報酬に従うのは学習であって、知性の特徴ではない。特徴的なのは、 測定可能な改善がちょうどゼロのまま、深さ k−1 の仮説を保持し続けられることで — それが「見当をつける」と呼ばれているものである。そして人には限界がある。 支援なしに同時に保持できるのは 5〜9 項目で、ラベルには k が書いてある。

AI が優れているのは速いからではない。正しい種類の仮説を、報酬が出る前に選べるからである。 この円盤はその選択に、k=8 で 1218 倍という値段を付けて見せている。

次の版が受け取る問い

v7 は「隠すことと意味を持つことは同じ量の両端で、中間は空」と結論した。 それは間違った軸の組で測られていた — 順列は代数的に状況知識を禁じるので、 空だったのは定理であって設計空間の事実ではない。正しい二軸で測り直すと:

χ(永久に取り出せない量)平坦域の長さ
白色雑音0.0000∞(何も無い)
v31.93671(1次から漏れる)
v80.0000k−1
探して見つかったもの1.84212

線形なら χ = 0 が強制される(タップ対 591 通りすべてで 0.00000000)。 だが線形を出れば両方が同時に立つ — 永久に 1.84 ビットを隠したまま、二次まで勾配をゼロにできる。

v7 の中間は空ではなかった。見られていなかっただけである。

読むもの