← DAITO.WS / PROJECTS

Research note / 2026

Video-to-Shader
再構成ベンチマーク

短い抽象VJ映像から Gemini VLM が推定したシェーダを生成し、再レンダリング結果を原映像と比較する探索的ベンチマークです。元のシェーダコードの復元を主張するものではなく、映像上の近似を測定します。

Gemini VLM → Godot CanvasItem Shader 134 reference clips 2026.08 experiment

Reference clips

134

短い抽象VJ映像

Compared

103

再レンダリングまで完走

Threshold pass

11

低レベル比較の基準を通過

Mean overall

.563

中央値 .573

Highest score

.832

この実験の比較尺度内

01 / Method

映像を見て、単一のシェーダを組み立てる。

各参照映像を Gemini VLM が観察し、Godot の CanvasItem Shader として動く小さなパッケージを返します。静的な契約検証、コンパイル、12秒の書き出し、厳格な完全デコードを通過したものだけを、原映像との比較対象にしました。

01

参照映像

1280×720 / 12秒 / 30fps の抽象VJクリップ。

02

Gemini VLM

6fpsで映像を観察し、シェーダとパラメータを推定。

03

契約検証

単一パスのCanvasItem Shaderとして静的に検証。

04

Godot書き出し

同じ解像度・尺・フレームレートでH.264へ再レンダリング。

05

映像比較

外観、運動、尺を時間情報付きで決定論的に測定。

02 / Measure

見た目と時間を、別々に見る。

各映像から正規化した時間位置で24点を抽出し、輝度・エッジ・画素外観・フレーム間変化・光学フロー・重心運動・映像尺を比較しました。overall は外観と運動の統合スコアです。

Benchmark threshold

PASS はこの実験固有の、保守的な閾値です。

比較PASSは、overall・appearance・motionのすべてが最低基準を満たし、かつ映像尺や完全デコードのハードゲートに失敗しないことを意味します。

≥ .72overall
≥ .55appearance
≥ .50motion
上位の低レベル比較スコア
Reference Overall Appearance Motion Benchmark result
orrery_system.832.858.800PASS
op_super.808.863.741PASS
mech_gears.799.851.736PASS
part_rain.769.822.704PASS
p5_waves.769.791.741PASS

03 / Frames

原映像と再レンダリングを、同じ時刻で並べる。

各シートは参照映像と生成シェーダの書き出しを、0 / 3 / 6 / 9秒で上下に並べたものです。高いスコアは、構図・明暗・反復・運動の全てが同じ意味で一致することを保証しません。

04 / Reading

形は近づける。時間の論理はまだ遠い。

抽象映像を一枚のプログラムへ圧縮する際、モデルは輪郭・放射性・平面構成・反復といった静的な手掛かりを比較的うまく拾いました。一方、位相、速度、相互作用、フィードバックは、見た目が似ていても崩れやすい領域です。

Signal 01

幾何学・周期性は有利

対称性、反復、強いコントラスト、予測可能な周期を持つ映像は、単一のシェーダで近似しやすい傾向がありました。

Signal 02

運動は主要なボトルネック

外観が近くても、運動量、速度、位相がずれると総合スコアは下がります。映像を「何があるか」だけでなく「いつどう変わるか」として読む必要があります。

Signal 03

単一パスの表現限界

多層合成、履歴、外部入力、複雑なシミュレーションを含む映像は、単一のCanvasItem Shaderへ縮約する制約で大きく失われます。

05 / Scope

これは低レベル映像比較であり、作品の評価ではない。

数値はこの再構成経路の観測値です。意味内容、創作意図、元コードの正確性や作者性を判断するものではありません。

測定したもの

  • 輝度、エッジ密度、画素外観
  • フレーム間変化、光学フロー、重心運動
  • 映像尺、完全デコード、書き出し仕様

測定していないもの

  • 意味内容、創作意図、元のシェーダコード
  • 音声、色管理、HDR、3D形状
  • 人間の主観的な「良さ」や作品としての価値