# Room C — 公開プレビュー

Status: **PREVIEW / CURRENT DIRECTION — 2026-08-08**

本稿は、Room Cの最新版の作品コンセプトと技術構想を共有するための公開プレビューです。24のモジュールと論理エージェント、三つの時間層、長時間層におけるLLM、基準入力による比較、中央コンソールは現在の方向です。実装、施工、データ運用の詳細は制作過程で更新します。

## 作品コンセプト

**展覧会の時間が、二十四の知覚の生涯になる。**

Room Cの天井には、5×5のグリッドの中央を空けて、24のモジュールが吊られる。それぞれはカメラ、スピーカー、一粒のLEDを備え、異なる位置から人の位置と移動を受け取る。24の局所的な知覚は共有状態へ編まれ、音と光として空間へ返される。

作品構想では、この24の知覚点が、それぞれ固有の状態と履歴を持つ論理エージェントに対応する。初日には共通の基本構造から始まり、それぞれの位置で受け取る経験の違いを通して、何に注意を向けるか、どの出来事を記憶するか、どのエージェントの情報を重く受け取るか、どのように応答するかを変えていく。

来場者の位置や移動は、各エージェントにとって局所的な出来事となる。エージェントは、自らの予測、選択した行動、その後に生じた変化を関係づけ、次の判断へ反映する。同じ状況も、それまでに形成された記憶と関係によって異なる意味を持つ。

音と光のパターンは、再利用され、模倣され、変形されながらエージェント間を伝わる。局所的な応答は、同期、伝播、反復、沈黙を含む集団的な振る舞いへ組織され、その場所に固有の行動文法を形成する。会期を通じて、エージェントごとの感度や役割、関係、共有される行動パターンが分化していく。

開館中には、知覚、予測、通信、行動が短い周期で繰り返される。閉館後には、その日に生じた出来事から記憶を選び、忘却し、予測モデルとエージェント間の関係を更新する。現在と夜、初日から閉幕までという異なる時間が重なり、24の知覚点が異なる履歴を持つ一つの分散した場をつくる。

中央の四面ディスプレイは、24のエージェントの現在の活動、予測、選択された記憶、関係の変化、初日からの差異を抽象化する観測面として構想している。来場者は音と光として現れる現在の振る舞いの中を移動しながら、その背後で形成される別の時間に触れる。

## テクニカル・コンセプト

### 1. 24地点の局所観測

各モジュールのカメラが、人の位置と移動を異なる場所から観測する。取得した情報を共有座標へ結び、各地点の局所観測と群全体の環境状態を更新する。

### 2. エージェント固有の状態と履歴

各モジュールに対応する論理エージェントは、局所観測、短期履歴、注意、選択された記憶、予測、他のエージェントを参照する重み、音と光の行動規則を持つ構想である。

### 3. 関係状態の形成

参照、模倣、抑制、同期、予測との差異を、エージェント間の関係として更新する。24の独立した反応を並べるのではなく、局所の変化が別の地点の判断へ届く経路を形成する。

### 4. 開館中の高速層

位置と移動の抽出、局所状態と関係状態の更新、行動選択、24のスピーカーと24のLEDへの出力を短い周期で連続させる。音と光を受けた人の次の動きが再び観測され、環境とシステムの循環が続く。

### 5. 閉館後の統合層

一日分の構造化された出来事から、残す記憶と忘れる情報を選び、予測モデル、参照関係、音と光のパターンを更新して翌日の初期状態をつくる。LLMはこの長い時間層で履歴を読み、翌日の注意、探索、行動候補を定義済みの形式で提案する。提案は権限、安全条件、形式、動作の検証を通過したものだけを次の状態へ反映する構想である。

### 6. 会期全体の比較層

保存した初期状態と現在状態へ同じ基準入力を与え、それぞれの応答を複数回観測する。応答、時系列、関係の違いを比較し、会期を通して形成された変化を中央コンソールへ開く。

### 7. 共通データと三つの表出

局所観測、状態、出来事、選択された記憶、関係、行動、音、光を共通のデータ層で結ぶ。同じ内部状態は、24のスピーカーによる空間音響、24の点状LED、中央四面ディスプレイという異なる距離と時間の表出として展開される。

## 展示の時間構造

1. **開館中** — 24地点で位置と移動を受け取り、局所状態と関係を更新し、音と光として返す。
2. **閉館後** — 一日の出来事から記憶を選び、忘却し、予測、関係、行動候補を更新する。
3. **翌日** — 検証された状態を新しい初期条件として引き継ぎ、異なる経験を重ねる。
4. **会期全体** — 初期状態と現在状態を同じ基準入力で比較し、分化の履歴を観測する。

## 空間体験

- 中央の一点を空けた5×5グリッド上に、24の知覚・出力モジュールを分散する。
- 来場者の移動に応じて、24のスピーカーから音が現れ、伝わり、重なり、途切れる。
- 各モジュールの一粒のLEDが、局所状態と関係の変化を点状の光として示す。
- 中央の四面ディスプレイが、現在の活動と、閉館後や会期全体に形成される履歴を別の距離から開く。
- 来場者は、自分が到着する前から形成されてきた分散した知覚の場に、その時点の出来事として加わる。

## 現在の公開境界と未決事項

現在確認されている入力は、人の位置と移動である。作品上の「記憶」はエージェント状態と構造化された履歴を指し、来場者個人の映像や識別情報を保存することを意味しない。

完全版に向けて、次の項目を制作・検証する。

- 24モジュールと24論理エージェントの対応、状態、通信、更新周期
- 記憶の種類、容量、重要度、忘却、保存期間
- 参照、模倣、抑制、同期を扱う関係グラフ
- LLMの入力範囲、出力形式、権限、評価、安全条件、失敗時の継続
- 初期状態、基準入力、反復比較、checkpoint、復旧
- 状態と履歴から、音、LED、四面ディスプレイへのmapping
- カメラ入力、派生情報、生データの扱い、保存範囲、告知、同意、非参加、削除
- モジュールの高さ、視野、音響、LED、電源、ネットワーク、吊り、安全、施工

現行の3Dと図面は物理検討の作業モデルであり、24統合モジュールの最終施工図ではない。最終仕様は、空間・機材・運用・安全の検証を経て確定する。
